侘助

侘助。
椿の一種で、椿の中では小輪で全開しない控えめな美しさがあり、「千利休好み」といわれる特別な存在で、
茶道の炉開きや、新年の初釜の時期に、茶道の先生がよく生けてくださった花。
(茶道を習っていたのは10年以上も前ですが・・・)
つぼみの状態で生けられた姿がなんとも高貴で見とれていました。

そんな、侘助が茶花として生けられた蕾と葉を柄にしてみました。

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日本固有種どんぐり

娘が小さいとき、なかやみわ先生の「どんぐりむらのどんぐりえん」という絵本を読んで知ったこと:

「どんぐり」って、いろんな木の実であるということ。

「どんぐり」って、ベレー帽をかぶったピーナッツみたいな形ばかりではないということ。

私はそれまで、どんぐりという種類の木の実だと思っていたし、ベレー帽をかぶったピーナッツみたいな形の木の実がどんぐりだと思っていました。

実は、「どんぐり」というのは、ブナ科に属する樹種の果実の俗称で、日本固有種だけでも22種あるそうです。

ピーナッツ部分の正式名称は、堅果(けんか)。堅く乾燥した果実、またはその皮のことで、英語でいうとnutです。
基本的にはピーナッツ型ですが、より球体に近かったり、栗のようにいびつだったりします。樹種によって大きさも異なり、個体差もあります。

ベレー帽部分の正式名称は殻斗(かくと)。俗称としては、「ぼうし」「はかま」など。
殻斗は、
形・・・ベレー帽型の他、ふさふさヘア型、堅果を覆うピスタチオ型など、表面・・・縞模様、鱗模様、トゲトゲなど
に分けられます。

いわゆる、ザ・どんぐり(ベレー帽をかぶったピーナッツ型)だけではなく、日本固有種22種類で、どんぐり柄を作ってみました。

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パプリカ

パプリカ。

緑のパプリカは未完熟の状態で収穫したもので、
完熟すると、赤、黄、オレンジになります。

ビタミンC、E、A、カリウム、βカロテンが豊富ですが、色によっても味、栄養価が違います。

赤いパプリカには、βカロテンが多く、甘みが強い傾向にあります。
黄色いパプリカにはルテインが多く、さっぱりとした傾向にあります。
オレンジは、赤と黄色の栄養素をバランスよく含み、味も赤と黄色の中間ぐらいです。

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皐月

ツツジもサツキも、道路の植え込みや公園等でよく見かけます。
実は、サツキはツツジ科ツツジ属の常緑低木。つまり、サツキはツツジの一種で、正しくは「サツキツツジ」。
では、違いは?

サツキの名前の由来は皐月。
一般的なツツジが桜が葉桜になったころ、4月~5月に対し、サツキは5月~6月が開花時期です。サツキという名前は、陰暦の5月(現在の6月頃)に咲くことからきています。
ツツジもサツキも俳句の季語として使われていますが、俳句を見た時に「躑躅(ツツジ)」と書いてあれば春の歌、「皐(サツキ)」と書いてあれば夏の歌となります。

ツツジは花が咲いてから新しい葉がでますが、サツキは新しい葉が出てから花が咲きます。
ツツジの花は大きくて立派な花を一気に開花させるのに対し、サツキの花は小さい花を少しずつずらしてたくさん咲かせます。
ツツジの葉は3~8cm程度で柔らかく毛があり付着力がありますが、サツキの葉は2~3cmで程度で硬く光沢がありつるつるしています。
ツツジのおしべの数は5~10本程度でばらつきがあるのにに対し、サツキは5本です。

サツキの原産地は日本で、渓流沿いに咲き、剪定や移植に強くて扱いやすくいため、園芸用として人気が高まり、江戸時代中期に起こった園芸ブームの際、多くの品種が作られ、ツツジと区別されるようになったといわれています。
原種は朱紅色ですが、園芸品種は2000種以上とされ、花柄が豊富で、ピンク、白、咲き分け、絞り模様など。八重咲きの品種もあります。

小さいときに蜜を吸ったのは、たぶんサツキ。葉が小さかったです。
ツツジの中でも、レンゲツツジなど毒性があるものもあるので、注意が必要とのことですが、
サツキなら、大丈夫だったかと・・・。

品種改良が進んだ中でも、ツツジとサツキの見分けがつけられそうな、おしべ5本、花小さめ、葉が先にでて小さくてかためという点を柄にしてみました。

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蜜柑唐草

みかんは、日本の薩摩(鹿児島)地方原産の果物といわれています。

みかんの果肉についている白い筋(「アルベド」と呼ばれている)は、水や栄養を果実に配給するための道筋です。
みかんのスジや袋には、ビタミンPやペクチンなどの栄養素が含まれています。
ビタミンPは、ビタミンCの吸収率を高める効果があります。
ペクチンは、腸内に生息する善玉菌の繁殖を助けて腸内環境を整えたり、美肌効果もあります。
みかんは、スジを取らずに袋ごと食べるのがおすすめです。

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imozuru stripe

芋づる式とは、一つの物事をきっかけに、関連する人や物が次々と明らかになること。
芋づる式とは、サツマイモなどの芋の蔓をたぐると、次々と芋が連なって出てくる様を例えたものです。

芋づる式にサツマイモが出てくるときの嬉しさを柄にしてみました。

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メロンメッシュ

三角形、四角形、五角形、六角形の模様をメロンの柄に見立ててみました。

四角形だと、メロンパン感があります。
六角形だと、サッカーボール感があります。

メロンといえば、マスクメロンなどにみられる、網目模様。
この網目模様は、皮よりも中身の方が速いスピードで生長するために皮がはじけてできた傷を後の修復した痕です。

平面に敷き詰めることができる正多角形は、正三角形、正四角形(正方形)、正六角形の3種類しかありません。
正五角形は、立体的に配置することで平面的に敷き詰めることができるのだそうです。

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空豆模様

空豆。
空に向けて実がなるから「空豆」。
蚕が繭を作る時期に美味しくなるから「蚕豆」と書かれることも。
そうえいば、さやの中のふわふわは、繭みたいですね。
豆は熟すと、さやに付いていた所が黒くなり、「お歯黒」と呼ばれます。
なんだか笑っているみたいに見えます。

4月から6月ごろが旬です。

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珊瑚樹茄子唐草

トマト。アンデス山脈高原地帯原産の、ナス科の赤い野菜ですが、漢字表記は5つあります。
「蕃茄(ばんか)」…中国での表記で、西欧からもたらされた茄子という意味です。
「唐柿(からがき、とうし)」…日本に中国から伝来した際に用いられた表記で、柿のような果物の意味です。いちじくにも使われます。
「小金瓜(こがねうり)」…形、色に着目して、瓜に例えたもの。
「赤茄子(あかなす)」…赤いナス。
「珊瑚樹茄子(さんごじゅなす)」…珊瑚樹のように実をつけるナス。

トマトが珊瑚樹のように実をつける様子を唐草模様にしてみました。

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