塩むすびの柄です。
おむすびの三角の形状は、神が宿るとされる山のカタチを真似しており、それを食することで健康を保とうとしたといわれます。
美味しい塩で作った塩むすびはシンプルにして至高の味です。
ーおにぎりとおむすびの違い
ご飯を握って作る「握り飯」という呼び方もあります。いずれも一般的に使われる言葉なのに、なぜ異なる呼び方をするのでしょうか。
おむすびの語源のひとつには、日本の歴史書「古事記」に登場する農業の神様「神産巣日神(かみむすびのかみ)」に由来するという説があります。神産巣日神が稲に宿ると信じられていたことから、「おむすび」という名前がついたといわれます。ちなみに、産巣日(むすび)の産巣(むす)には生み出すという意味があり、息子や娘という言葉もこの産巣(むす)が語源になっています。
一方、古事記などに「握飯(にぎりいい)」という言葉が記されていることから、おにぎりの語源はご飯を握る動作からきているという説があります。また、「鬼を切る」という言葉に響きが似ていることから魔除けの効果があると考えられていたようで、鬼退治に握り飯を投げつけるといった民話もあります。
神様に由来すると考えられていた「おむすび」は、お供え物として用いられました。三角の形状は、神が宿るとされる山のカタチを真似しており、それを口にすることで健康を保とうとしたといわれます。実際に、鋭い三角形をした日本最古のおむすびの化石が、石川県で見つかっています。こうしたことから、三角形に握られているものを「おむすび」の定義とする説がある一方で、「おにぎり」には特に定められたカタチはないようです。
また、形状は地域によっても異なり、関東では三角形、関西では俵型がポピュラーだともいわれます。関西で俵型が多いのは、味付け海苔を巻くことが多く、海苔が巻きやすいという理由によるようです。
-結(ゆい):村内近隣で組をつくり、労働力を交換するならわし。また、その労働力となる人。
日本には、稲作農業が始まった古代から、米を中心とする社会ができました。米栽培の共同労働、農村共同体、水の管理から生まれた結(ゆい)という共同体などが、日本の社会の基礎ともなっています。米は日本人の心の支えとなり、さらに支配する力を持つものにもなっていきました。
-お米が私たちの主食になったのは、第2次世界大戦以降
お米が私たちの主食になったのは、第2次世界大戦以降で、歴史としては短いのです。それ以前は、麦・ひえ・あわなどの雑穀(ざっこく)に、お米2~3割を混ぜたご飯を食べていました。他には、そば・いも・とうもろこし・大根・豆類などが、主な食糧となっていたのです。
-お米は保存性が高い
お米は長期保存がききます。-20℃なら数百年もつといわれています。屋根裏から200年前の籾が出てきたこともあるそうです。
低温で貯蔵すると味が落ちることもなく、低温倉庫では15℃以下で保管しています。
家庭の米びつでは、鷹の爪(赤トウガラシ)を布袋に入れてお米と一緒に入れておくと虫も発生しません。
-陸稲栽培
陸稲(りくとう・おかぼ)は、畑で栽培されるイネの一種で、水田を必要とせず乾燥した土地でも育つように適応した品種です。水稲と比べて乾燥に強く、主に水資源が限られる地域や山間部で栽培されています。
陸稲は収穫量や味が水稲より劣ることがありますが、水田を作る必要がないため、育成が容易です。
陸稲は畑での栽培に特化しており、水管理は自然降雨に頼る場合が多い傾向があります。
陸稲は、植物分類上では水稲と同じで、水に対する適応性から、水稲との分化が進んだと考えられています。
●長年にわたって畑栽培されてきたことで、耐干性、いもち病抵抗性、直播適応性など、水稲にはない栽培上の優れた形質を持っています。
●これらの形質は、水稲品種の育成にも役立てられ、在来品種の「戦捷」は、いもち病圃場抵抗性育種に貢献しました。
畑作物としての陸稲は、野菜等の連作障害を防止する効果が大きく、稲わらは有機物源として利用できます。
陸稲の欠点は、乾燥に弱いこと、雑草がはえないようにするのが大変なこと、何年も同じ畑で米作りをしていると、病気が出やすくなり収量が減ったりすることなどがあげられます。
ー塩の色
塩の本当の色は白ではなく無色透明で、白く見えるのは光を乱反射しているためです。
岩塩には、真っ白いものからピンク色のピンクソルト、黒色のブラックソルト、透明のクリスタルソルトなどさまざまな色のバリエーションがあり、色によって風味も異なります。
ピンク色の岩塩には銅や鉄の成分が含まれていて、黒い岩塩には硫黄成分が含まれています。料理の味にも影響するので、岩塩を選ぶ際には色や成分にも注目しましょう。
黒い塩
ハワイアンブラックソルトはハワイなどで見られる塩で、その名のとおり真っ黒です。黒いのは、活性炭が混ざっているためで、デトックス効果があると言われています。ヒマラヤ岩塩にも赤黒い色のものがあります。
褐色の塩
日本の自然食品の店などで見るベージュのような褐色の塩は、身体によさそうなイメージですね。褐色の海藻や、鉄鍋などの色がうつって褐色になります。
灰色の塩
フランス・ブルターニュ半島のゲランド一帯でとれる塩は、ミネラルを含んだ粘土質の池底の影響で、質感がしっとりとして灰色です。
ピンクの塩
レストランなどでたまに出てくる美しいピンクの塩。たいていはヒマラヤ岩塩です。鉄分の含有量で、色の濃さが決まります。
【海水】
海水を原料にした塩。海水から塩にする工程により違いがあります。
天然塩(自然塩・天日塩)
海水を天日や煮詰めなど昔ながらの方法でつくられた塩は、産地によって味も様々。自然の栄養素やミネラルが豊富なため、旨みやコク、甘みを感じられるまろやまな味わいの塩になります。
食品表示には、工程『天日』『平釜』『逆浸透膜』などと書かれています。
精製塩(食塩)
海水を電気分解(化学反応)して塩化ナトリウムを99%以上に精製した塩。大量生産ができ安価なため外食産業や加工食品に広く使われています。
食品表示には、工程『イオン膜』『イオン交換膜』『立釜』などとあります。
「精製塩」は不純物を取る過程でミネラルも取り除いてしまいます。食塩相当量の高い精製塩は控えたほうがいいでしょう。「天然塩」に多く含まれるミネラルは塩化ナトリウムの吸収を穏やかにしてくれるため、むしろ適度に摂ったほうが良い塩といわれます。
【岩塩】
原料が岩塩。むかし海だった場所が隆起などで海水が閉じ込められ、何らかの形で塩の成分が結晶化したもの。 地中の有機物も入り込むため様々な色や味がありますが、硬く結晶化した岩塩はほぼナトリウムのため、実はミネラルが少ない塩です。食品表示に食塩相当量90%以上とあればミネラルは10%程度でしょう。世界の塩の生産量の約3分の2が採掘された岩塩。日本では岩塩は採れません。
【湖塩】
原料が湖塩。イスラエルの死海やボリビアのウユニ湖など、かつて海だった場所の水が蒸発し、塩分濃度が高くなったところ(塩湖)で採掘、製造された塩です。日本ではあまり流通していません。
– 海水塩は魚介類と、岩塩は肉料理と相性がよい
– 本当においしい「塩むすび(おにぎり)」
米はやさしくとぐ、2時間浸水、とにかく早炊き、手塩水をたっぷりと、強く握らずカタチを整えるくらいで……。たくさんのポイントやコツを分かりやすく解説。お気に入りの塩やのりの紹介もあるのでお見逃しなく!
ー稲はなぜ黄金色に輝くのか?
稲の葉には、光合成で作られた、お米に栄養を渡す物質があり、役割を終えると抜けて黄色くなるそう。加えて稲にはざらざらとしたガラス質の物質が付着しており、それが輝くことで黄金色に見えるという。
出穂(しゅっすい)後は、稲の葉や茎は全力で籾に栄養分を送り込みます。籾が登熟して栄養分の溜め込みを完了すると、使命を果たして枯れ、美しい黄金色になります。しかし、稲の葉や茎が、寒さや病害虫などが原因で枯れた場合は、赤みを帯びています。
稲には、プラント・オパール(植物珪酸体)と呼ばれるガラス質細胞が存在し、それが、日の光を受けると輝くと言われています。
ー「活き青」って何?-玄米に混ざっている緑色のお米、青米とは
玄米でご購入される方は、ご購入した玄米に少し緑っぽいお米が入っているのを目にしたことがあると思います。
これは、通称「青米」と呼ばれ、収穫のタイミングによって緑色になるお米です。
青米というと、イコール未成熟、ダメなお米だと思われがちでありますが
この青米は「活き青」とも呼ばれており、栄養、香り、味共に素晴らしい要素を持っており、多少入っている方が美味しいと言われています。
紀元後3世紀には卑弥呼(ひみこ)を女王とする倭国(わこく)、すなわち邪馬台国(やまたいこく)が誕生しています。このころ、稲作栽培の農業社会もほぼ完成されていたと考えられます。日本には、稲作農業が始まった古代から、米を中心とする社会ができました。米栽培の共同労働、農村共同体、水の管理から生まれた結(ゆい)という共同体などが、日本の社会の基礎ともなっています。米は日本人の心の支えとなり、さらに支配する力を持つものにもなっていきました。
また、米は他のどの栽培植物よりも高収量だったので、米を持つものは富(とみ)と権力をとても早く持てたのです。後には、米の大量生産により、社会的にますます持つ者と持たない者の差が開き、その間の戦いが起きていきました。米の争奮戦は、そのまま日本の歴史となり、農地(領土)のうばい合いを繰り返す時代が続いたのです。このように、米は生活と経済の基本でした。武士が天下を支配できたのは、武力と政策により米をつくる土地と耕作者を囲い込めたからです。しかし、江戸時代になると幕府米や藩米を大量に換金する必要性からこれらを扱う米商人があらわれ、米相場を決めて日本経済を支配したのです。以後、日本の文化は町人文化にうつっていきました。
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https://cocreco.kodansha.co.jp/cocreco/general/education/2a42W
https://www.kamedaseika.co.jp/cs/knowledge/knowledgeRice/okomeHistory.html
https://www.kubota.co.jp/kubotatanbo/history/
https://www.kubota.co.jp/kubotatanbo/rice/harvest/reaping.html
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%99%B8%E7%A8%B2
https://www.jeinou.com/benri/rice/2008/08/130918.html
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https://www.shiojigyo.com/siohyakka/select/quality/color.html
https://oceans-nadia.com/cooking_basics/8
https://www.tokyosalt.co.jp/pages/92
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https://risonare.com/nasu/journal/rice-06/