ビタミンC

ビタミンC・・・水溶性ビタミン。野菜や果物に多くふくまれている。

たんぱく質の一種であるコラーゲンの生成に働く。
たんぱく質や脂質の酸化を防ぐ抗酸化作用が高く、ホルモンの生成、鉄の吸収を促進、日焼けによるシミを防ぐとされている。

<野菜の鉄分、ビタミンE、たんぱく質の吸収を助ける>

肉や魚などに含まれる鉄分(ヘム鉄・2価鉄)は吸収率が15%~25%なのに対して、海藻や野菜に含まれる鉄分(非ヘム鉄・3価鉄)は吸収率が2%~3%。実は野菜の鉄分はそのままでは吸収されにくいのです。ビタミンCは、3価鉄を吸収されやすい2価鉄に還元する働きがあります。

ビタミンEは、活性酸素と結合するとその抗酸化力を失っていますが、ビタミンCの働きによりふたたび抗酸化力を回復します。ビタミンCと一緒に取ることで、ビタミンEの抗酸化力がいっそう高まります。

たんぱく質からコラーゲンを生成時にはビタミンCの存在が欠かせません。たんぱく質と一緒にビタミンCを取ればコラーゲンの生成が活発に行われます。

<アスコルピナーゼに注意>

野菜や果物の中にはビタミンCを破壊してしまう酵素、アスコルビナーゼを含んだものがあります。(人参、きゅうり、キャベツ、かぼちゃ、リンゴ、バナナなど)。これらの野菜・果物を単体で食べる分には問題ないが、他のビタミンCを多く含む食品と合わせて生食すると、そのビタミンCを破壊してしまいます。アスコルビナーゼはすりおろしたりして酸素に触れたり細胞が破壊されたりすると一層活性化してしまうので、生ジュースなど最悪。
アスコルビナーゼは、酸や熱に弱いので、加熱するか、酢や酸を加えることでその働き止めてしまう事が可能です。酢や柑橘系の果物を入れるか、軽く茹で上げることでビタミンCのロスを回避できます。

カリウム/ナトリウム

ナトリウム・・・食塩(塩化ナトリウム)として摂取。現代生活では不足するよりも過剰摂取が問題とされている。。

カリウム・・・パセリ、アボカド、ホウレンソウなど、野菜や果物、豆類等に多く含まれる。ナトリウムによる血圧上昇を抑制する効果がある。

細胞の水分の濃度やバランスを保つ役割があり、また、筋肉の働きをよくする。

人間の体内では、細胞内にはカリウムが、細胞外にはナトリウムが多く含まれていて、細胞内に多くのナトリウムが入ってくると、細胞外からカリウムを取り込むと同時に、余分なナトリウムを細胞外へと排出して、一定の濃度を保っている。
ナトリウムの取りすぎもしくは、カリウムの摂取不足はで細胞が膨張し、血圧の上昇を招く。

鉄・・・赤血球の成分の一つ。鉄が不足すると貧血になる。

野菜に含まれる鉄分(非ヘム鉄・3価鉄、吸収率2~5%)は動物性食品に含まれる鉄分(ヘム鉄・2価鉄、吸収率15~25%)より吸収率が低いが、ビタミンCやタンパク質と組み合わせて摂取すると吸収率が高まる。

<ビタミンC、たんぱく質、果実酸と一緒に摂取>

・ビタミンCは鉄分を吸収されやすい形へと変化させます。
・野菜などの鉄分は動物性たんぱく質と一緒に取ることで吸収率がぐんとよくなります。
・クエン酸やリンゴ酸に代表される果実酸には、ミネラルを包み込んで吸収しやすい状態へと変化させるキレート作用という働きがあるため一緒にとると効果的です。果実酸は果物や野菜、穀物などに多く含まれます。

<タンニン、蓚酸、フィチン酸に注意>

・お茶やコーヒーなどに含まれるタンニンには、鉄と結びついて吸収率を下げる働きがあります。
・ほうれん草などに含まれるあくの成分蓚酸は鉄の吸収を妨げるので、あく抜きが必要です。
・全粒穀物や豆の皮などに含まれるフィチン酸は、鉄分やカルシウムと結びつくことで不溶性の成分へと変化するため、腸での吸収が妨げられます。

リコピン

リコピン・・・鮮やかな赤色の色素。カロテノイドの一つ。トマト、ニンジン、スイカ、パパイヤなどに多くまれる。ベータカロチンのように体内でビタミンAに変わることはない。

リコピンの抗酸化作用はビタミンEの100倍、ベータカロテンと比べても2倍。
リコピンには細胞のガン化を防ぐ役割を持つ遺伝子を活性化する機能があると考えられていて、ガンや動脈硬化などの予防効果が期待できる。

油に溶けやすく、熱に対して安定していることから油でいためたりすることで吸収がよくなる。

ビタミンEを一緒に摂取すると効果的。