慈姑

日本ではその姿から「芽が出る」縁起の良い食物とされ、おせち料理には欠かせない食材ですが、欧米では主に観賞用です。

中国で野生種から改良されたものといわれ、現在食用として水田で栽培しているのは中国と日本だけ。水田で栽培されます。
肉質、味ともによく、外皮が青みを帯びている青くわい、白くて淡白な白くわい、苦味がなく、最も美味な吹田くわいがあります。

クワイの主な成分は炭水化物ですが、他の芋類、淡色野菜に比べて、カリウム、葉酸も多く含みます。カリウムは、体内にたまった塩分を外に出し、むくみや高血圧を防ぐ働きがあり、葉酸は「血を作るビタミン」といわれ、妊婦には十分に取ってほしい栄養素です。
クワイ特有のユリ根に似たほろ苦さはポリフェノールです。

おせちの煮物にする場合、皮をむいてすぐ水にさらし、下茹でしたものを使います。
くわいは、ゆですぎると固くなるので注意が必要です。
薄切りにして揚げたり、すりおろしてだんごしてゆでてもおいしいです。

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胡瓜

きゅうり。
日本に伝わったのは平安時代、栽培が盛んになったのは江戸時代。
昔のきゅうりはとげが鋭く、苦味が強かったです。
表面につく白い粉は、表面の乾燥を防ぐブルーム。
農薬のように見えるため、市場ではブルームが出ない品種のほうが好まれるようですが、ブルームレスの品種は、その分皮が硬いです。

きゅうりに含まれるアスコルビナーゼという酵素はビタミンCを壊す性質があるため、
ビタミンCを多く含む食品と同時に食べる時には、酢を加えるか、加熱するのがおすすめ。

・糠塚きゅうり(青森)八戸市糠塚地区のみで流通している希少な品種。生食、酢の物で。
・外内島きゅうり(山形)短め、太めのずんぐりしたきゅうり。ほどよい甘さと苦味。漬物。
・番所きゅうり(長野)太いきゅうり。皮は薄く肉厚でみずみずしい。
・鵜戸川原きゅうり(山形)ずんぐりとした淡い緑色の黒いぼ胡瓜。からしづけやピクルスで。
・大和三尺きゅうり(奈良)長いきゅうり。漬物
・青大きゅうり(愛知)大型、しゃきしゃき。
・高岡どっこ(富山)大型きゅうり。加熱して。
・加賀太きゅうり(石川)大型きゅうり。酢の物、炒め物。
・馬込半白きゅうり(東京)果肉が緻密。糠漬けに。
・毛馬きゅうり(大阪)黒いぼきゅうり。先のほうに独特の苦み。

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芽花椰菜

アブラナ科に多く含まれる機能性成分イソチオシアネートの一種で抗ガン作用・解毒作用が高いスルフォラファンを多く含みます。特にスプラウトには数十倍多く含まれるとか。
カロテンとビタミンCも豊富。
食しているのは花蕾と茎です。イタリアではローマ時代から食べられていましたが、日本では冷蔵庫が普及し始めた昭和30年代以降。

旬:11~3月
産地:北海道、愛知、埼玉

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南瓜

冬至に食べると病気にならないといわれるかぼちゃ。
カボチャはビタミンA、C、Eを豊富に含み、風邪の予防になるため、この習慣が生まれたそうです。
でも、ややねっとりとした日本カボチャが出回るのは春~秋。冬はほくほくとして甘みが強いニュージーランドやメキシコ産の西洋カボチャが多いです。
ハロウィンの時期には、赤かったり白かったり、面白い形のペポカボチャも出回ります。

皮のぎりぎりまで色ついているものが熟している証拠。
よく皮がオレンジになっているものがありますが、これは日に当たらなかった部分。
この部分の色の濃さでも熟しているかどうかを判断できます。

干ばつでも育つほど強い野菜です。
収穫後、カットしなければ数ヶ月ぐらいは持ちます。

<国産>
旬:5月~9月
産地:宮崎、千葉、神奈川 

他、各地で特有の品種があります。

[日本かぼちゃ]
・勝間南京(大阪)小型で粘りがあり程よい甘み。果皮は赤茶色。
・黒皮カボチャ(宮崎)皮が黒くてごつごつ、果肉は鮮やかな黄色、まろやかな甘み。
・鹿ケ谷かぼちゃ(京都)達磨のような形。きめ細かくねっとり。
・会津小菊かぼちゃ(福島)皮が赤くてごつごつ、輪切りにすると菊の花のよう。
[西洋かぼちゃ]
・まさかりかぼちゃ(北海道)大型。果皮が硬い。
・蔵王かぼちゃ(山形)へたの反対側のへそが部分が直径10cmもあり帽子をかぶったような形。甘みが強くほくほく。
・宿儺かぼちゃ(岐阜)ヘチマのように細長く50cmにもなる大型カボチャ。皮は白くて薄くて切りやすく果肉が甘い。
・打木赤皮甘栗かぼちゃ(石川)皮も実も紅色。
[ぺぽかぼちゃ]
・金糸瓜(石川、岡山)そうめんかぼちゃ。

<輸入>
旬:11月から3月
産地:ニュージーランド、メキシコ

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茄子

ナスの紺色は、藍染では最高級といわれる色。この鮮やかな色合いを出すのに、およそ千回もの工程を経なければならないそうです。
ただ、ナスは紺色だけではなく、白、緑(青)、黄、まだら、赤(赤紫)もあります。
形も大きさも、小さいもの、大きいもの、長型、卵型など様々です。

インド東部の熱帯地域で生まれた野菜だと言われています。
日本には8世紀にやってきました。
全国でさまざまな品種があります。
・泉州水なす(大阪)搾って飲めるほど水分たっぷり。浅漬けに
・賀茂なす(京都)大型の丸なす。田楽、揚げ。
・長岡巾着なす(新潟)大型で巾着のような形。ふかして。
・仙台長なす(宮城)つやのある黒。漬物
・萩たまげなす(山口)超特大。焼き、揚げ
・博多長(福岡)30~40cm、皮が硬く中が柔らか。焼き、天ぷら、煮物
・民田なす(山形)丸い小なす。丸ごと漬物に
・佐土原なす(宮崎)赤みを帯びたなす。焼きなす
・西条絹かわなす(愛媛)皮が絹のように滑らか。卵型。

旬:6月~9月
産地:茨城、栃木、群馬(冬春は高知、熊本、福岡)

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小布施丸なすのチーズ焼き

らでぃっしゅぼーやのいと愛づらし野菜、小布施丸なす。長野県小布施町に伝わる、長野県を代表する在来種だそうです。
巾着型で黒紫色。表面に浅い立て溝が入っています。果肉は硬くて煮くずれしにくいのが特徴。

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サワーポメロ

pomero

友人の地元、鹿児島県いちき串木野市の特産品の果物を送ってくれました。

サワーポメロ。外見は、グレープフルーツですが、文旦の一種。外の皮はかなり厚くて手でむくのは苦労しました。中の薄皮も厚めですが、実離れが良くてむきやすいです。

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